こんにちは、ハイパーカジュアルゲーム大学のこまこです。
今回はインタビュー・ディレクター編!
弊社のハイパーカジュアルゲーム担当ディレクターに、ハイパーカジュアルゲームのあれこれについてお話を伺ってみました。
良いアプリの見分け方やトレンドの見分け方などについて丁寧に教えてくれて、私もかなり勉強になりました!
ー普段どういうことをされているんですか?
自分はパブリッシングのアプリを見ることも多いのですが、担当してるアプリが届いたら、それがやってみたいと思える魅力があるか、ゲームに合った題材や操作方法になっているか、行動に対して正しいフィードバックがあるか、トレンドにあっているかなどを見るようにしています。
ここらへんがきちんとできていたらヒットしそうかなっていう部分をしっかりと。
視点としては企画を考える時と同じですね。
ー数値なども見ているのでしょうか?
CPIに関しては自社で今まで行ってきたアプリのCPIなども参考にしています。
アプリの改善に関しては特に重要な数値として、Retention、Playtime、ステージ離脱率をよく見ますね。
どの段階で離脱が多く発生しているかを調べることで改善すべき点がより明確になります。
ーでは、見ていく中で良いアプリにはどのような傾向がありましたか?
最初にお話しした項目とかぶるんですけど、プレイしていて達成感や高揚感を得られるもの、最適なフィードバックがあるもの、ゲームに合ったデザインや操作性であるもの、理解に時間がかからないものなどですかね。
ーその逆で、ダメなアプリとかって……?
まず、広告で流すような動画は2〜3秒程度で何をするのか分からないとダメですね。
瞬間的におもしろそうだと思わせることができ、そのために何をすればいいのかが考えることなく自然とできることが大事です。
あとはトレンドに乗っているかも重要なのですが、トレンドを把握するのは難しかったりするのでしょうがない部分も。
ーディレクターの方はどうやってトレンドをつかんでいますか?
アメリカのAppstoreランキングを見たり、Voodooさんなど大きなパブリッシング会社のコンテストをチェックしたりしています。
コンテストのテーマが発表されると、そのテーマがトレンドを作ったりするんですよ。
ーコンテストは私も今まで見れていなかったです……
大きなパブリッシング会社がいくつかあるので、そういった会社を中心にトレンドができている気がしますね。
ーITIではパブリッシング事業を行っていますよね。
こうして第三者がパブリッシャーとして入ることのメリットって何だと思いますか?
ハイパーカジュアルゲームに限らないんですけど、自分の感覚だけに頼ってやってるとうまくいかないことが多いんです。
ハイパーカジュアルゲームは世界に向けたものなのに、自分の感覚で作ると日本向けになっちゃったり。
自分だけの目線にならないように、世界中の数々のアプリを見てきているパブリッシャーからアドバイスをもらえるはメリットだと思います。
また、ハイパーカジュアルゲームは1人あたりのLTVが低いので世界中にスケールさせることが非常に大事になります。
この辺は個人ではなかなかカバーできない部分でもあるのでパブリッシングに頼るのは一つの方法だと思いますね。
ーなるほど。では、弊社のアプリ「Rescue Cut」はなぜヒットしたのだと思いますか?
Rescue Cutはもともとかなり数値が良いアプリだったんです。
後で細かく見ていくと、良いアプリの項目に1個1個わかりやすく当てはまっていた感じ。
つかまっている人がいるから助ける→紐を切れば助けられそう→紐を切るならカットするのかなっていうことまで直感的にわかることがよかったんだと思います。
紐をカットしたらキャラクターが自動で動くのですが、その動きがランダムかつ自然なのもよかった。
とにかく行動や目的が分かり易い、そしてどういう行動をするのかが楽しみになるっていうところがポイントであると思いました。
ー広告の動画に限っていうと良かった点はありますか?
Rescue Cutには敵がいろいろいるんですけど、動画に出すのはクマが1番反応よかったかな。
おそらく、危険度が瞬間的にわかる動物がよくて。
例えば犬とかは噛みつかれるかもしれないし、そうでないかもしれない。
そういう曖昧なイメージよりも、どこの世界でも「こいつと会ったらヤバイ!」って思うような直感的に危険度がわかるものが良いのかなと思いました。
あとは2〜3秒の間でどれだけ自然に理解できる動きを入れられるかなのですが、ゲーム性がめちゃくちゃシンプルなのでそこはやりやすかったですね。
ーでは、そんなディレクターからデベロッパーさんに良いハイパーカジュアルゲームを作る上でアドバイスをお願いします!
もちろん市場を見ることも大事だけど、それだと世界中の人がやっていることと同じになってしまいます。
ランキングなどをチェックしつつも、自分はどういうジャンルや世界観が好きかという方向性を定めてみてもいいのかなと。
あとは自分のこれまでの経験からアイディアを出すことで、他のアプリとは違うオリジナルな企画ができるんじゃないかと思います。
理論責めだけでやっていると競合めちゃくちゃいると思うし、トレンドは押さえながらも自分らしさを取り入れていかないと、勝つのは難しい。
自分だから見つけられたっていう身近な部分を取り入れることもすごく大事だと感じています。
ー素敵なお話、ありがとうございました!
弊社ディレクターからのリアルな声、いかがでしたでしょうか。
これからもハイパーカジュアルゲーム開発に関わっている弊社社員たちにどんどんインタビューしていきたいと思いますので、お楽しみに!